ウェブのメディア特性
雑誌・チラシ・TVなどの広告は、いずれもそれぞれのメディアの特性を活かして作られています。ウェブに適した「誌面作り」を見つけるためにも、ウェブのメディア特性について知っておきましょう。
読者が気まぐれで厳しい
ホームページというメディアは、テレビCMのように、強制的に見せることは出来ませんし、折角読んでくれたとしても、少しでも「違う」と思った時点で、よそに行ってしまいます。
このため、検索結果の一覧や各種のリンク集の中から選ばれやすくすると共に、最後まで閲覧を断念しないように実に多くの注意を払う必要があります。主な注意事項は、次の通りです。
読者は「うのみ」にしない
ウェブは誰もが情報を発信できる自由なメディアです。広告内容に対して暗黙の「保証」がある雑誌広告やテレビCMのようなマス広告に比べて、情報に対する信頼性/信ぴょう性があまり高くありません。このため、多くの読者は、既に高い信頼感を持っている企業のサイトを除いて、基本的にはウェブの広告を疑いながら読んでいます。読者が安心・納得できるだけの説得力を持った文章を書くことが求められます。
読者がどこから読むかわからない
インターネットユーザーの8割以上が、検索エンジン経由でホームページを訪問すると言われています。検索エンジンはトップページだけを検索結果に出すわけではないため、読者がウェブサイトのどのページから訪問するか特定できません。ほかのページの内容をふまえていなくても理解できるような説明をする配慮が求められます。
読者は流し読みしてから読む
ヤコブ=ニールセン氏などのレポートによると、ウェブの読者は、はじめにページを流し読みをしてから、じっくり読むかどうか判断することが知られています。とくに、大見出し・中見出し・ヘッドラインなどのコピーは最初に読まれる部分であり、本文の概要が伝わると共に、魅力的なコピーを書くことが求められます。
紙媒体に比べて疲れる
PC画面上の文字は、紙媒体に比べると4倍程度もドットが粗い上、ほとんどの場合、光るディスプレイの上に表示されるものです。目が疲れやすく、長時間の閲覧には向いていません。フォントサイズや文字ピッチ/行間などのデザイン性はもちろんのこと、読み返さなくても一度で理解できるような、わかりやすさへの細心の配慮が求められます。
紙媒体に比べて一覧性が低い
ホームページは、ページの一部分しか一度には表示されない(スクロールを余儀なくされる)など、紙媒体に比べて一覧性に劣っています。ウェブの訴求力を考えたとき、第一印象は重要な要素であり、できる限り、最初に目に触れる情報だけで読者を惹き付けるような工夫が求められます。
他の情報へのリンク機能がある
ホームページでは、任意の文字列に、他の情報へのリンクをはることができます。関連する情報や、画像・動画・音声などのファイルと連結しておくことで、より資料性の高い情報になります。また、リンクのコピーをキャッチーなものにすることで、ホームページの任意の位置に、読者を誘導することが出来ます。
いつでも情報を追加できる
ホームページでは、ページや情報を、後から自由に追加・修正できます。より「うまい文章」に差し替えることができる他、「連載もの」のような誌面構成にしてファン・リピーターの獲得を目指すことも可能です。